慰安婦像が建った後何が起こるか


Cheer1月号記事(2016年12月10日)

慰安婦像が建った後何が起こるか

―コミュニティの分断と民族間憎悪、中傷、差別―


豪州に初めて持ち込まれた慰安婦像は、AshfieldにあるUniting Churchの裏にある駐車場の奥に仮置きされています。AJCNの再三の撤去要求に対し、協会側はかたくなにこれを拒み応じる気配はありません。教会敷地は私的所有地として登録されていますが、人種差別法(The Racial Discrimination Act 1975-RDA- Section 18C)の上では公的な場所(Public place)とみなされます。ここで起きた人種差別的な言動は公的な場所での差別行為とみなされます。北朝鮮と政治的つながりを持つ挺身隊対策協議会の支援を受けた豪州の反日韓国人グループの依頼に基づき、Ashfield教会のビル・クルーズ牧師は慰安婦像を引き受け、上部教会組織もこれを止めた気配はありません。ビル・クルーズ牧師は、複数の公の場で誤った認識に基づき日本人を中傷する言動を繰り返しました。AJCNからこれらの不当性を指摘されると、今度は慰安婦像を、すべての戦争で被害をこうむった女性、さらには家庭内暴力(DV)に苦しむ女性を悼むために像を引き受けたのであり、特定の人種(日本人)を中傷、攻撃する意図はないと言い出しました。DVの被害者というアプローチはStrathfield市での慰安婦騒動の仕掛人であった反日中韓グループの指導者、Luke Song氏が途中から言い出したことです。彼はビル・クルーズ牧師と今年2月に会い、像の受け入れを依頼していることから、彼から入れ知恵されたものと思われます。しかし現実に像の横に置かれた碑文には「日本軍によって性奴隷とされた慰安婦たちを記憶し、日本政府の正式な謝罪と賠償を要求する」と明確に特定の人種(日本及び日本人)を名指しした文章が刻まれています。ビル・クルーズ牧師は明らかに嘘をついていることになります。



それでは慰安婦像が建てられた後、何が起こっているのか、複数の慰安婦像が建っているアメリカの例を見てみましょう。
青山繁晴参議院議員、高橋史郎明星大学特別教授らがそれぞれ個別に、米国まで出向いて聞き取り調査した結果、陰湿な日本人子女に対するいじめ、差別の実態が明らかにされました。一部の反日日本人や韓国人らは、「都市伝説」だと揶揄し、議論から排除しようと躍起になった問題は今白日の下にさらされています。年端のゆかない子供たちの情報源は限られています。家庭内、自分の親からこうだと言われればそれに抗することはできません。日本人は過去こういう悪いことをやった、だからいつも韓国人に謝るのが当たり前だし、金品を請求することは正当なことだといわれ続ければ、感受性の強い純真な子供たちはどう受け取るでしょうか。今、反日韓国人グループはAshfield教会の裏に設置されている慰安婦像の前まで子供たちを招き入れ教えています。「日本と日本人はこんな悪いことをやった。これを未来永劫覚えておこう。日本人を憎むことは悪ではない。」と。




そのような刷り込みの成果は韓国で下のような形で表れています。

ソウル市郊外キュルヒョンの地下鉄駅構内に展示された絵画展における小中生徒達の作品。日本の国旗を踏みつけたり、日本に爆弾を落としたり、日本を焼き払う絵が溢れている。

政治活動に利用される子供
日本の国旗に小便をかける韓国人少女







豪州でもこのまま教会に慰安婦像を放置したままでは、下記のようにアメリカから報告されている日本人に対する差別やいじめが起こる恐れがあります。すでに豪州でもAJCNに複数件の韓国人との摩擦が報告されています。皆さん自身または周囲で2014年慰安婦像設置問題が起こって以来韓国人、中国人との間で、またコミュニティの中で気になったこと、懸念があればAJCNへコンタクト願います。jcnaus@googlegroups.com


アメリカでの差別、いじめの実態の一例(現地の親御さんの要請で、場所や個人を特定できる例を省いています)

◆事例①(小学校低学年)
住んでいるコミュニティーの中国人・韓国人の母親達からに完全無視されている。挨拶しても返って来ない。コミュニティーのパーティーでは、日本人家族にだけ冷たいご飯が出された。子どもが現地校で日本紹介をした時には「日本の漢字は中国の真似。折り紙も中国のものだ」と言われた。ランチタイムには、弁当の匂いが臭い、日本人は臭いと言われて、仲間外れにされ続けた。親も他の親達から仲間外れにされた。子どもに対するイジメは、同じ相手が繰り返すよりは、次々と新しい相手が出てくる状況。

◆事例②(中学生)
中学校で、知り合いでもない複数の韓国人生徒から「日本は悪い国だ」と言われた。

◆事例③(小学校高学年)
仲良しの韓国人の子ども達と遊んでいた時に、突然「馬鹿な日本人が韓国の島を取ろうとしている」と言われ、親子ともどもショックを受けた。

◆事例④(高校生)
中国系生徒が「ジャップは大嫌いだ!」と、一方的に日系の生徒に殴り掛かってきた。

◆事例⑤(小学校中学年)
遊んでいた時に、韓国人の子どもが日本人の子どもに唾を吐きかけてきた。驚いて逃げると、面白がって追いかけてきて、何度も唾を吐きかけた。「サッカーで韓国は日本に勝ったんだぞ!」「ドラえもんは韓国のアニメで、日本は真似したんだ!」と、いつも意地悪を言われ、鍵を掛けて締め出す等もされた。

◆事例⑥(高校生)
『独島は韓国領』というポスターを学校中に貼られた。

◆事例⑦(高校生)
遊びに来ていた我が家で、子どもの友達の韓国人が突然「独島は韓国領だ!」と叫んだので、驚き不愉快な気持ちになった。

◆事例⑧(中学生)
公立中学で韓国人男女2名による演劇があった。全校生徒対象に行われたこの演劇は、戦時中の実話と紹介され内容は日本軍による残虐行為が主なもの。この中学はアジア人がかなり多くいる地区にあるが、日本人は数名しかおらず劇をみたあとで「日本人として恥ずかしくないのか」「日本人は残虐だ」と心無い言葉を浴びせられた。


歴史認識には、国ごとに違いがあるのが当たり前です。たとえば、イギリスと米国、イギリスとフランスなど、それぞれの国にそれぞれの解釈があり、完全に一致することはないし、無理に一致させる必要もありません。日本と韓国の間に、意見の違いがあっても当然のことであり、議論するのは大いに結構ですが、無関係な第三国で一方的に相手を攻撃するキャンペーンを展開するのは恥ずべき行為です。しかし現実には、「歴史問題で攻めるのが有効」だと思えば、史実を無視してでも、若い世代に憎悪を植え付けることに何の躊躇もない国家が存在するのです。

現在、韓国では反政権デモが日毎に激しさを増していますが、専門家の分析によると、デモには多くの親北朝鮮団体が関与しており、次期政権は「親北とさらなる反日」に傾斜する可能性が濃厚です。日本にとって、さらに厳しい状況になるでしょう。しかし、国際政治がどう推移しようと、私たちが暮らす豪州の多民族主義の理想とコミュニティの平和と融和は守られなければなりません。そしてそのためには、自らが立ち上がり、子供たちを守るための行動を起こす他はないのです。